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骨粗鬆症についてアーカイブ

骨粗鬆症とは?

 骨の量が減って骨がもろくなり骨折しやすくなる病気です。骨粗鬆症で背骨や腰が曲がってくると、内臓が圧迫されて胸焼けなどの症状を引き起こし、日常生活に支障をきたすこともあります。
背景

 平成10年の国民生活基礎調査で寝たきりの原因で第3位が骨折・転倒、第5位がリウマチ・関節炎でした。年々日本で高齢者の占める割合は増加しており、高齢者が寝たきりにならず元気で過ごしていくためには骨折(特に大腿骨頸部骨折)を予防することが大事です。そのためには骨粗鬆症の治療が必要です。
疫学

 わが国の50歳以上の男性では96万人、女性では681万人が骨粗鬆症に罹患していると推測されています。大腿骨頸部骨折は5年ごとの全国規模の調査で回を重ねるごとに増加の傾向にあります。地域別では九州、四国、近畿(女性)に多い結果がでており、池田市近隣に在住の女性方には耳の痛い話です。

なぜ女性に多いのか?以下の原因が考えられています。

  • 骨の形成には女性ホルモンが重要な働きを持っており、閉経を迎えると女性ホルモンの分泌が減り、骨量が急激に減少するため。(これが特に大きく関与している)
  • 妊娠や授乳によりカルシウムが大量に失われるため。
  • 20-30歳代にかけての最大骨量が男性より低い傾向にあるため。
  • 無理なダイエットをするため。

骨折を起こしやすい部位

脊椎
寝起き、起立、起き上がり動作で背部痛や腰痛のある方、背中や腰が曲がっている方、身長が低くなった方は要注意です。

脚の付け根
大腿骨頸部骨折:転倒事故で最も多い骨折で、約5人に1人が寝たきりになっています。

腕の付け根
上腕骨近位端骨折

手首
橈骨遠位端骨折

骨の新陳代謝

 骨はコラーゲン繊維(タンパク質)とリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)、そしてマグネシウムとナトリウムなどのミネラルからつくられています。骨には骨をつくる細胞(骨芽細胞)と骨を壊す細胞(破骨細胞)があります。骨芽細胞が骨をつくる働きを(骨形成)、破骨細胞が骨を壊す働きを(骨吸収)といいます。骨は十分な硬さや適度な弾力を保てなくなった古い部分を壊して、しなやかで質の良い骨に置き換えることで強さを保っています。これが骨代謝です。しかし、これらの働きに異常があって骨を壊す力が強くなると骨粗鬆症になります。

骨粗鬆症による骨折の危険因子

 女性、高齢、低骨密度、骨折既往、喫煙、アルコール飲酒、ステロイド服用、骨折家族歴、転倒に関連する因子(転倒回数、全身衰弱、麻痺、筋力低下、睡眠薬、視力低下)、骨吸収マーカーの異常、低体重、カルシウム摂取量低下が危険因子としてあげられています。

診断

 低骨量をきたす中で、内分泌や栄養に問題がある場合または先天性疾患によるなどの続発性骨粗鬆症そして悪性腫瘍の骨転移などその他の疾患を鑑別しなければなりません。その上で脆弱性骨折はないか骨密度は低下していないかを評価して診断します。

予防

食事療法、運動療法、日光浴

食事療法

カルシウムとビタミンDが中心となりますが、マグネシウム、ビタミンKなども大切です。

・カルシウム
 骨にとって大切で健康な生活に必要なミネラルです。体内のカルシウムのうち99%は骨に含まれています。残りの1%は血液に含まれ、心臓や脳の働きをコントロールしています。血液中のカルシウムが不足すると骨からカルシウムが溶けだして濃度を維持しようとするので骨粗鬆症の原因となります。厚生労働省の調査によると、日本人の成人に必要なカルシウムは1日600mgとされていますが、必要量を満たしていません。高齢者ではカルシウムの吸収率が低下していますので、高齢者や妊娠・授乳期の女性そして骨粗鬆症の患者さんは1日最低でも800mg以上のカルシウムをとるように心がけて下さい。(牛乳、乳製品、小魚、緑の野菜、大豆食品など)

・ビタミンD
 カルシウムの腸からの吸収や骨への沈着を助けます。(青魚、干しシイタケなど)

・マグネシウム
 カルシウムを骨に取り込むのを助け骨からのカルシウムの流出を抑えます。(ひじき、カレー粉など)

・ビタミンK
 骨に存在するタンパク質を活性化し、カルシウムの流出を抑えます。(納豆、ブロッコリーなど)

運動療法

骨を維持するためにはあまり激しい運動は必要ありません。1日30分ほどの軽い運動(散歩など)で十分です。しかし、普段あまり使わない上半身の骨や体を支える腹筋・背筋は、体操などにより意識的に強くすることが大切です。無理をしないで、少しずつでも毎日行うようにしましょう。

日光浴

紫外線はカルシウムの吸収をよくするビタミンDを作る働きをします。1日20-30分程度、散歩などで日光にあたりましょう。

治療

 食事療法、運動療法も必要ですが、中心となるのは薬物療法です。薬物療法にはカルシウム製剤、ビタミンD製剤、ビタミンK2製剤、ビスホスホネート製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーターなどの薬があります。

骨吸収を抑える薬

女性ホルモン製剤
 閉経期の女性が対象

ビスホスホネート製剤
 起床後すぐ飲まなければならない、30分は横になってはいけない、水180mlで飲まなければならないなどの制約がありますが、骨量の減少を強力に抑え骨折を予防します。

選択的エストロゲン受容体モジュレーター
 骨量を増加させて、骨折を予防します。

カルシトニン製剤
 骨量の減少を抑え、背中や腰の痛みを和らげます。

・骨形成を助ける薬

PTH製剤
 骨密度増加作用において最も強力な薬です。

ビタミンK2製剤
 骨量の減少を抑え、骨の形成を助けます。

・骨吸収と骨形成を調整する薬

カルシウム製剤
 食事からカルシウムを十分に摂取できない場合に服用します。長期に服用すれば骨量減少の防止になります。

ビタミンD製剤
 腸管からのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助けます。

骨粗鬆症関連ホームページのご案内

 当院のホームページではわずかしか掲載できませんが、現在骨粗鬆症に関する情報が一般向けにインターネットに出ております。参考にしていただければ幸いです。

アイデア満載、骨に丈夫な栄養バランスメニュー!(帝人ファーマ)
最近、転びやすいことありませんか?
(帝人ファーマ)
骨粗鬆症のはなし(武田薬品工業)
骨粗鬆症とは?(エーザイ)→骨折で寝たきりにならないために
RICHBONE(中外製薬)
骨粗鬆症について(旭化成ファーマ)
帝人ファーマ株式会社:「骨粗鬆症のホームページ」
骨粗しょう症(MSD)
骨粗鬆症(アステラス)
骨粗しょう症って?(小野薬品工業)
旭化成ファーマ株式会社:骨粗鬆症ってどんな病気
骨粗鬆症(イーライリリー)